プラハ5日目


本日はプラハ最終日。何だかあっという間すぎて、時空が歪んでいるのかと思っちゃいますが、やっぱりプラハ最終日。

今日はまず、ユダヤ人墓地へ足を運びました。墓地へ入ると、無数の墓石が、倒れたり折り重なったりしながら無造作にあります。ただ、そこにあります。長年にわたり、狭いユダヤ人居住区の中で、ここだけが墓地となっていたので、こんなに狭い敷地の中に1万2000もの墓石があり、古い墓を掘り返して埋葬したり、それでも足りないと土を運び込んで埋葬したりしたそうです。

様々な思いやイメージが浮かんできて、思わずお墓に向かって手を合わせてしまいました。同じような気持ちになる人が多いのか、墓石の上にはたくさんの小石が積まれていました。何だか胸がいっぱいになってしまいましたが、こういう場所に訪れることができて良かったです。


さて、気持ちを切り替え、最終日最大の使命は、絵本やチェコアニメーターの本、木彫りの人形、クルテクグッズを入手することなのでした。時間も限られているので、1目見て良いと思ったものは迷わず買う!と、調子に乗っていたところ、お昼ごろまでの間に本8冊、木彫りの人形6体、クルテクグッズはカウント不能なほど買い込んでいる事に気づいたぼくちゃん。もう持てないよ~。重いよ~。

この時調子に乗って買いすぎたせいで見事に重量オーバーとなり、超過料金を取られるハメになったのでした。ガビーン。でも、いいんです、いいんですよ、貴重な本をいっぱい買えたしね。うん、そうだよ、いいんだよ(←自分を励まし中)。中でも、古本屋で入手したこちらの「Puppets and Fairy Tales」は、手に取っているだけでニヤニヤしてしまう程のすばらしい内容!これは何よりの収穫でした。

午後も引き続き文房具屋やアンティークショップを廻り、午前の反省を活かして、かわいい、かつ、重量が軽いものを探す旅。どうしてもまたまた本や木のおもちゃに目が行く私でしたが、そこは腕をツネツネしてグッと我慢。小さなメモ帳や薄っぺらいノートなどを買って気を紛らわします。そんなこんなで夕方まで買い物を満喫し、プラハ最後のお夕食。


すごくおいしいものと、そうでもないものが半々くらいだったプラハ旅、最後は絶対においしいものを食べたいわん!というわけで、2日前に行ってかなりおいしい事が実証されている、スメタナホール近くのレストランへ再訪問。今回は、牛肉のグラーシュととマスのフライをオーダー。ウヒョ~!やっぱりおいしい!!

大概のものを頼むと付け合わせでついてくる、得体の知れない触感の蒸しパンがどうにも好きになれず、毎度申し訳ないと思いつつも残してしまっていたのですが、ここの蒸しパン「クネドリーキ」は、ハーブが入っていてジャガイモの割合もかなり多めだったので、イモ好きの私の心がグイ!とつかまれ、つけ合わせもモリモリ食べさせていただきました。

最後においしい食事が食べられて本当に良かった!ワインもおいしかったので、いつまでも飲み続けていたかったのですが、どう考えても収納不可能なほど大量の本を買い込んだ私は、ホテルに帰ってからテトリスのごとく、スーツケースに荷物をつめ込まなくてはいけないのでした。

と言いつつ、気づいたら何もせずに帰ってきた姿のままベッドに倒れこむように寝ていたわたくし。朝5時に起きて、モソモソと顔を洗ってみたり荷造りをしてみたり。でも寝ぼけているので、テトリスはすぐに崩壊し、スーツケースから物がはみ出まくり。何だかどこに旅しても、毎回最終日ってこうなるのですよねぇ。というわけで、こうなったらあきらめて2度寝するといたしました。トホホ。

プラハ4日目


本日は友人から勧めてもらった、ピルスナービール発祥の地&ビール好きの聖地、プルゼニュのビール工場へ見学に向かう。数々のビールを飲んで来たビールの達人ををもってしても、「今まで飲んだビールの中で1番おいしかった!」と言わしめるのが、この工場見学の最後に試飲させてくれるできたてのビールだそうなので、期待は膨らむばかりです。ウシシ!

プラハから2時間弱、電車に揺られてプルゼニュへ。どこまでも続く緑、川、たくさんの羊たち・・・そんな風景に心癒されるかと思いきや、この日はあいにくの雨で、車窓の風景は荒れ模様。しかも乗った電車は、4人+4人の向かい合わせ8人掛けスタイルの個室がたくさんあり、それぞれの個室のドアを閉め切った閉塞感満載の車両。荒れ狂う外の風景にその閉塞感がプラスされ、気まず~い雰囲気が車内に立ち込めまくるのでした・・・。そのあまりの重苦しさがだんだん面白くなってきて、1人テンションアップのまま同室の人々の隠し取りにいそしむ私でありました。勝手に撮ってごめんなさいね~!

そんな密かな楽しみにふけっていると、あっという間にプルゼニュ到着。降りたとたん、プラハ以上に寒々しい雨風が吹きつけてきて、まったくもってビール日和じゃないことに思わず苦笑。しかし「NO BEER,NO LIFE!」と叫び(←心の中で)、勇ましく工場に向かってみたりします。


約90分の工場見学はなかなか面白く、私が参加したグループはとっても明るくてフレンドリーな人たちが多かったので、和気あいあいと見学は進みます。アメリカ人参加者は、やけに熱心に酵母についてガイドさんを質問攻めにしたり(←ガイドさん困惑)、イギリス人参加者は、しつこくジョークを言い続けたり(←つまらない)、インド人夫妻はニコニコとメモを取り続けたり(←かわいい)、中国人参加者は誰とも交流せずひたすら1眼レフで写真を撮り続けたり(←こわい)、それぞれのお国柄も垣間見られたりして、面白いなぁと。私たち日本人はどんな風に見られているのかなぁというのも興味深いところです。

そして!いよいよやってきました試飲タイム!!手前にたくさんの小さめグラス、その後ろに目立たないようにそーっと大きめグラスが並んでいたのですが、ほとんどの人が小さめグラスを取る中、迷うことなく大き目グラスをムズっとつかんで列に並び、タンクからできたてビールを注いでもらいます。トクトクトクトク・・・うまい!うまいよ!姉さん、事件です!!

プラハに来てからというもの、工場直営店のビールをたくさん飲んできましたが、それとも全然違う味!変な甘さやしつこさが全然なく、すっきりとして若々しい感じの新鮮なおいしさです。おいしすぎていくらでも飲めそうでしたが、かなりのすきっ腹だったので、大グラス1杯でもかなり五臓六腑にしみわたります。しみわたりすぎて、立ったまま寝そうです。

しかし、ここは醸造所内。そう、とっても寒いのです。ということは、寝たらきっと死んでしまう!眠るな、シノ!!そう自分に言い聞かせ、試飲は1杯のみにして工場の隣のレストランへ移動。ここのビールももちろんおいしかったのですが、ちょいと甘みと雑味が気になる。そして大味すぎる料理も気になる。やっぱり工場内のビールは違うのね!!という結論を実感し、帰路につく私でした。

帰りの電車も気まずさ満載の密室状態。雨のジメジメ感、空の暗さ、見知らぬ人同士が密室に2時間閉じ込められる妙な空気・・・。だんだんこの閉塞感が好きになってきたわたくし。そして帰りも暇つぶしに隠し撮り。ウシシ。2時間も狭い部屋で向かい合って座っていると、最初はお互い「こいつと2時間一緒の部屋かよ~」という雰囲気満載だった人々が、降りる頃にはちょっとした同士のような気もしてくるから不思議なものです。最後の方は目があったらちょっと微笑んじゃったりなんかして。

ほぼ1日がかりのビール工場見学でしたが、体験できて良かったです!ビール好きでチェコに行く予定の方に、ぜひおすすめです!!

プラハ3日目


本日はプラハのムハ(ミュシャ)ミュージアムからスタート。「メルヘン乙女達の絵を優等生っぽく描く画家」という、超ざっくりとしたイメージだけ持っていたミュシャですが、リトグラフやドローイングを生で観てみると、きっちり描かれた優等生っぽさの中にも遊び心や斬新さがつまっていて、かなり好きになっちゃいました。ポッ。おかげで、カレンダーやら画集やらを買いまくり、大散財っす。イヤーん。

続いては、共産主義博物館へ。いきなりお迎えしてくださる、レーニン&マルクス像にビビりつつ、スターリンって岡田真澄に劇似だなぁなんて思いつつ、恐る恐る中へ。

こじんまりとした博物館ですが、資料や見どころは満載で、コミュニズム時代のチェコの歴史や、ソ連との関わり方、自由を勝ち取って行く流れなどが、基礎知識ゼロの私でもとってもよくわかりました。この博物館に来て、プラハに着いてからず~っと感じていた、そこはかとない暗さや倦怠感や重苦しさに、自分の中ですごく合点がいって、目の前の景色が変わったような気がしました。この博物館、行って良かった。うむ。


夜は待ちわびていた、スメタナホールでコンサート。のだめとシュトレーゼマンが共演していたあそこです、ぎゃぽ~!曲目は、モーツァルトのバイオリン協奏曲第5番、ベートーベンのビアノ協奏曲第2番、そして、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」。

バイオリン協奏曲のソリストは何やら大御所っぽい感じの人で、ピアノ協奏曲のソリストは新進気鋭の若手のような感じの人だったのですが、この日の演奏は大御所バイオリニストさんの調子がいまいちな感じ・・・。それに対して、若手ピアニストくんの演奏のキレと「変な人オーラ」がすさまじく、大御所さんにはそれなりの拍手、若手くんには惜しみない拍手と、とってもわかりやす~い反応が客席から発せられたのでした。どんなに有名プレイヤーの演奏であろうと、冴えない内容であればブーイングが起こる事もしばしばのようで、耳の肥えたチェコの方々をうならせる演奏をするのは本当に大変なんだなぁと。

そんな中、1番大きな拍手が巻き起こったのは、モラヴィア・フィルハーモニー管弦楽団が演奏する「新世界より」でした。チェコ人のドヴォルザークが、「新世界」であるアメリカから、故郷のボヘミアに向けて作ったこの曲を、チェコの歴史あるオケが演奏するというのはとっても意味があって、何よりそれをプラハという場所で聴けたのは本当に嬉しい事でした!管楽器のワイルドさに度肝を抜かれつつ、その迫力とアンサンブルのすばらしさに感激感動。

唯一気になったのは、やたらとセミロングのくるくるパーマ、すなわち、ライオネル・リッチーの髪型の楽団員と観客が多い事。はたしてこれは流行りなのか。そして、指揮者が後ろから見ると完全にマラドーナにしか見えない事。この2つの相乗効果で、突然ふと笑いがこみあげそうになる瞬間も無きにしもあらずだったのですが、すべての演奏が終わった後は、感嘆のため息が自然ともれ、客席中がスタンディングオベーションとなり、「ブラボー!!」の嵐が吹き荒れたのでした。イェイ!


素晴らしい演奏に浸りながら外に出ると、トラムの線路がクネクネと美しく輝いておりました。そんなわけで、今日も良い1日じゃったのう。

プラハ2日目


今日はプラハから3時間かけて、世界遺産の町、チェスキー・クルムロフへ向かいます。長いバスの旅だったのですが、3時間も乗るし、途中でトイレ休憩くらいあるだろう~と甘く見た私がバカでした。

昨日食べた、豚とクリームソースの脂ギトギト地獄の影響か、出発早々、私のお腹ちゃんの雲行きが怪しい。約半分でトイレ休憩があるとして、あと1時間ちょっとならがんばれるわ!と思いきや、バスは全く止まる気配なし。しかし、ただでさえ本数の少ないバス、しかもどこを走っているのか全くもってわからない、すなわち途中で降りるわけには絶対にイカん!というわけで、バス旅の後半は脂汗をかきながらの苦行の旅。ほぼ記憶なしの仮死状態です。3時間がんばれた、自分で自分を褒めてあげたい!

そんなわけで、着いた頃には10歳くらい老け込んでいた私ですが、目に飛び込んで来た美しい景色と、おいしい空気のおかげで、5歳くらいはすぐに元に戻りました。

暗くて少し倦怠感が漂うプラハとは違い、チェスキー・クルムロフの昔ならではの町並みはとってものどか。脂地獄の胸やけのせいもあってか、昨日の午後は、プラハのそこはかとなく漂う暗さに少々やられていたのですが、ここの穏やかな雰囲気が、胸やけもモヤモヤ気分も解消してくれるようです。ありがたや。

少しぶらぶらした後で、エゴン・シーレの美術館へ。もともとビールの醸造所だったところをギャラリーにしたらしく、 広々としていて作品数も多い。お得意のババーン!ビローン!な感じの裸婦画も良かったですが、カクカク、ベタベタな感じの建物の絵たちもとても良かったです。あと、デスマスクがイケメンでした。キュン。


その後、「エッケンベルグ」でランチ。ここのピルスナービールはおいしかった!ガーリックが異常なほど投入されたスープとビールが合うのね~。そして、昨日の肉祭りに懲りたので、今日は鱒のフライと鯉のグリルをオーダー。鯉ちゃんのお顔がとってもかわいいのね~。でもガブリといただいちゃいます。ぎゃー!おいしい!!どちらも身がすごくしまっていて、シンプルな味つけが好みです。今日の食事は当たりで良かった・・・。

その後、のんびりと町をぶらりんこし、チェコらしい木のおもちゃやクルテクグッズなどを買いつつ、プラハへのバス乗り場へ。今度は抜かりなく、トイレにもしっかり行ってからバスに乗るぜ!!

というわけで、脂汗もかかず安眠しながらプラハに戻れたわけでした。

プラハ1日目


さて、今日からプラハ旅のスタートです。本日第1のミッションは、ヤン・シュヴァンクマイエルの自宅兼ギャラリーに行く事。カレル橋を渡り、たくさんの人でにぎわうプラハ城を脇目もふらずにスルーし、長~い階段を登り、細~いクネクネと曲がる道を右へ左へ辿って行くこと約30分・・・。

出ました!ドドーン!GAMBRA GALLERY!!かわいらしい色合いの建物に、ステキなテラス、そしてイカしたオブジェ、私のテンションは最高潮に!そして入り口に向かうと・・・はい、休館日!!ドドーン!!・・・ううう・・・テンション急降下でございます。でもでも、ラフォーレミュージアムでたくさん作品観たからイイもん!!と、自分を励ますだけ励まして、ギャラリーを後に。


その後、旧市街をぶらりしながら、プラハで1番最初にピルスナービールを出したレストラン「ウ・ピンカスー」で遅めのランチ。肉好きな私は、チェコ料理の中でもボリュームのありそうな、豚膝肉のローストとローストビーフのクリームソースをオーダー。

すると・・・ありえない量の豚肉の塊と、ありえない量の蒸しパンと、ほんのちょっとのローストビーフが出てきました。この脂ギトギト感、このクリームドロドロ感、この高コレステロール感、俺を殺す気か!きっと、この2品だけで5000カロリーくらいあるに違いない。何とかがんばってみたものの、肉、肉、肉の祭典に胃袋完敗っす。南無~チーン。


さて、気を取り直して、夜はスパニッシュ・シナゴーグでCzech Collegiumのコンサートです。チェコ・コレギウムは、チェコフィルのメンバーが集まったグループで、この日はガーシュインやバーンスタインの曲をたくさん演奏してくれました。

シナゴーグでの演奏という事で、チケット代もとても安く、地元の方々が気軽に聴きに来ている感じで、クラシックを生で聴くという事が生活に根づいているのだなぁと実感。演奏もすばらしく、トランペットのソリストもとてもステキでした。

ギャラリーには振られ、食べ物には祟られた感じの1日でしたが、良い音楽に出会えたので、今日も安眠できそうです。グウ~。

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